AG03MK2の使い方|配信の設定をヤマハ公式の手順で解説(OBS・ループバック・音が出ない)
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目次
結論
- Windowsはドライバー「Yamaha Steinberg USB Driver」を入れてからつなぎます。Macはそのままつなぎます(ヤマハ:「Macにはドライバーは不要です」)。
- OBSはヤマハの設定どおりにします。[STREAMING OUT]は[INPUT MIX]、[MIX MINUS]はオフ、「マイク音声」は[Yamaha AG03MK2]です。
- LOOPBACKは本体の[STREAMING OUT]スライドスイッチで選びます。
- GAINは、いちばん大きな声を出したときに[PEAK]LEDが一瞬点灯する程度に合わせます。
あなたのAG03MK2が届いて、ケーブルをつないで、マイクに向かって声を出したのにOBSの音声メーターがぴくりとも動かない。
その動かない画面の前で頭をよぎるのは、「ミキサーは世界のヤマハ製なんだから、動かない原因は設定が分からない自分の知識不足なんじゃないか」という不安ではないでしょうか。せっかく買った機材から音が出なかったら、機材のせいではなく自分の腕前の問題だと認めることになってしまう。そこがいちばん怖いと感じていませんか?
でも、安心してください。AG03MK2で「音が出ない」トラブルについて、ヤマハ公式のユーザーガイドにある確認項目に、あなたの配信センスや経験値なんて関係ありません。ヤマハが挙げているのは、[STREAMING OUT]スライドスイッチの位置、[MIX MINUS]のオン・オフ状態、[GAIN]ツマミとフェーダーの目盛り、そして配信ソフト側の音量設定です。全部、本体の表面とパソコンの画面に名前のついた部品やスライダーの状態の話なんです。
僕はTikTokやTwitchで配信をしてきましたが、AG03MK2は持っていません。だからこそ、この記事の手順は推測で埋めず、ヤマハの製品ページとユーザーガイド(HTML版)に書かれた公式の言葉だけで組み上げます。
「ファンタム電源」「ゲイン」「ループバック」といった専門用語が並ぶと、それだけで画面を閉じたくなってしまうかもしれません。だから、難しい言葉は出てきたその場で意味を1行ずつ平易に言い換えていきます。届いたその日に音が出ないトラブルを、上から順番にひとつずつ潰していきましょう。
AG03MK2で配信に使う機能
そもそもAG03MK2という機材は、配信でいったい何をしてくれる箱なのか?
ヤマハの製品ページに並んでいる箇条書きから、配信の実作業に直結する項目だけを抜き出します(「」の中はすべてヤマハの公式原文です)。
- 「3チャンネルライブストリーミングミキサー」。マイク、ギター、パソコンやスマホの音声入力を1台に集約して混ぜ合わせ、まとめて配信へ送り出すための機材です。
- 「+48 V ファンタムパワー (CH1)」。ファンタム電源とは、コンデンサーマイクを動かすために必要な電気を送る仕組みのことです。オーディオテクニカの用語集でも、コンデンサーマイクについて「使用するにはファントム電源が必要。」と明記されています。しかも注意点として、AG03MK2でこの電源が供給されるのはCH1だけです。
- 「柔軟な LOOPBACK 機能」。パソコンやスマートフォンから流れてくるBGMやゲーム音を、マイクの声と一緒に混ぜて再び配信ソフトへ送り返す機能です。
- 「ミュートボタン」。ヤマハの公式説明では「配信中に席を外すときなどに音声を消音できます。」と書かれているハードウェアボタンです。
- 「豊富なエフェクト(アンプシミュレーターとワンタッチREVERB、COMP/EQ)」。本体のボタン1つで音を整えるエフェクト機能です。
- 「AG Controller(Windows/Mac/iOS対応)」。エフェクトのパラメータを細かく追い込むためのヤマハ公式設定アプリです。
さらに言うと、エフェクトの内部処理についてヤマハはこう書いています。
これらすべてはAG内部搭載のDSPチップ処理され遅延とは無縁です。
ヤマハ公式が言及しているのはここまでです。それ以上のこと(パソコン側がどれだけ楽になるか、など)は書かれていないため、この記事でも触れません。もうひとつ、配信ソフトとの連携についてヤマハはこう書いています。
「OBS」機器認証 取得デバイスとして「OBS Studio」とのシームレスなストリーミング体験を提供
専用アプリのAG Controllerで調整できる項目は、COMP(音量のばらつきを均すコンプレッサー)、EQ(ヤマハの表記では「HPF(ハイパスフィルター)と4つのポイント(4バンド)」)、リバーブ(空間の響きを加える残響効果)、AMP SIM(アンプシミュレーター)の4つです。そして見逃せないのが、配信の音の行き先を決めるスイッチはアプリの中ではなく本体にある、という点です。この物理スイッチについては、あとの章で詳しく扱います。
パソコンへの接続(Windows / Mac)
パソコンとつなぐ最初の分岐点は、WindowsかMacかです。ここで決定的に違うのは専用ドライバーが必要かどうか、ただそれだけです。
ケーブルと電源
まず付属するケーブルの仕様です。ヤマハのユーザーガイドにはこう書かれています。
USBケーブル(USB C to USB A)1.5 m x 1
つまり、USB-A端子が付いているパソコンであれば、付属の1.5 mケーブルでそのまま直結できます。そして接続時の鉄則として、ヤマハ公式の指示はこの一文です。
USBハブは使わずに直接つなぎます。
さらに電源供給について、製品ページの注意書きにはこう明記されています。
※AG03MK2の安定した動作のためには、DC 5V 900 mA以上の安定した電源供給が必要です。
ヤマハの指示どおり、ハブを経由せずパソコン本体のポートへ直接挿してください。
Windows:ドライバーを入れてからつなぐ
Windowsを使う場合は、専用のドライバー(パソコンにAG03MK2を正しく認識させる制御ソフト)の導入が必須です。ヤマハの原文の手順を見てください。
はじめに、本製品をコンピューターに認識させるドライバー「Yamaha Steinberg USB Driver」を次のヤマハウェブサイトからダウンロードしてインストールします。
ドライバーのインストールが完了したら、本体をつないでWindowsのサウンド設定を開きます。
「検索」画面上で「サウンド」と入力し、表示された「サウンドの設定」を選択します。
「サウンド」画面上で出力と入力に、[Yamaha AG03MK2]か[Yamaha AG06MK2]を選択します。
出力デバイスと入力デバイスの両方を[Yamaha AG03MK2]に合わせる、これでWindows側の初期認識は完了です。
Mac:ドライバーは入れない
一方、Mac側の導入手順についてヤマハは明快に言い切っています。
Macの場合は、macOSに用意されている標準ドライバーをそのまま使うので、ドライバーのインストールは必要ありません。
Macにはドライバーは不要です。手順2から始めてください。
つないだら「Audio MIDI設定」を開いて[Yamaha AG03MK2]を選び、「このサウンド出力装置を使用」と「このサウンド入力装置を使用」を選びます。これでMac側の設定も整います。
マイクの接続とファンタム電源(CH1)
XLRマイク(丸い3ピン端子でつなぐマイク)は本体のどこに挿すのか?
結論から言うとCH1一択です。ヤマハの仕様表を見ると、CH1はコンボ端子(XLRプラグとライン入力の両方を受けられる端子)になっていて、+48Vファンタム電源が供給されるのもこのCH1だけです。CH2はエレキギターを直接つなぐHi-Z入力とキーボードなどのライン入力用です。つまり、XLRマイクを挿せる端子は本体にCH1しかありません。
コンデンサーマイクは+48Vをオン
本体にある[+48V]スイッチの役割について、ヤマハの原文はこう説明しています。
スイッチをオンにすると[+48V]LEDが点灯し、チャンネル1のマイク/ライン入力端子に接続されたXLRプラグにDC+48V のファンタム電源を供給します。コンデンサーマイクを使うときは、このスイッチをオンにします。
コンデンサーマイクは内部回路を動かすための電源が必須です。つまり+48Vを入れ忘れると音が出ません。声を出してもOBSのメーターが動かないとき、真っ先に見るのは、[+48V]LEDが点灯しているかどうかです。
要らないときはオフ
逆に、ダイナミックマイクなどをつなぐ場合について、ヤマハ公式は「ファンタム電源が不要な場合、スイッチをオフにしてください。」と注意を促しています。さらに踏み込んでこう警告しています。
本体や外部機器の故障やノイズを防ぐために、チャンネル1にファンタム電源非対応の機器を接続するときは、スイッチをオフにしてください。
しかも操作の順番についても公式マニュアルに指示があります。+48Vをオンにした状態でCH1のケーブルを抜き差ししないこと。そして+48Vのオン・オフを切り替える前には、CH1のレベルツマミをあらかじめ最小の「0」まで絞っておくこと。機器の故障やノイズを防ぐためにも、この順番は手順どおりに実行してください。
GAINの調整とPEAKの目安
マイクから音が出たら、次に合わせるべきは音量の適正値です。ツマミをどこまで回してどこで止めるのか?
GAINツマミは、マイクから入ってきた微弱な音声信号を適切なレベルまで持ち上げる役割を持ちます。ヤマハの原文の調整基準はこうです。
[GAIN]ツマミ:チャンネルの基本となる音量を決めます。強く歌ったときや強く弾いたときに[PEAK]LEDが一瞬点灯する程度にツマミを調節します。
ヤマハが示す目安は「一瞬点灯する程度」です。PEAKランプがまったく光らない位置までゲインを下げすぎるのではなく、配信中に想定されるいちばん大きな声を出した瞬間にチカッと点くポイントまで引き上げる。これがヤマハ公式の推奨設定です。
では、なぜ点灯しても大丈夫なのか。PEAKが点く内部基準を知ると納得がいきます。ヤマハの仕様説明によると、PEAKランプは音が割れる(クリップする)手前3dBで点灯するように設計されています。本体メーターの点灯基準も公表されていて、緑色の[SIG]LEDは−20 dBFS以上の適切な信号入力で点灯し、赤色の[PEAK]LEDは−3 dBFSに達した段階で点灯します。つまり、一瞬の点灯は「音割れの3dB手前まで来た」という合図です。だからヤマハは、いちばん大きな声で一瞬点く位置を目安にしています。
点灯しっぱなしのときの対処手順もヤマハは明記しています。
[PEAK]LED:入力した音が大きすぎると点灯します。点灯したら[GAIN]ツマミを左に回して音量を下げます。
通常の会話声でPEAKが点灯し続ける状態なら、GAINツマミを左に回して音量を下げます。それでも入力レベルが下がりきらない場合は、PADスイッチ(入ってくる音をまとめて下げるスイッチ)をオンにします。
OBSの設定(ヤマハ公式の手順)
OBS Studio側でどのデバイスを指定すれば、AG03MK2からのマイク音が正しく乗るのか?
ここは設定を自己流で迷う必要はありません。ヤマハ公式ユーザーガイドにOBS配信用の推奨設定がそのまま掲載されています。本体側とOBS側の設定値に分けて順を追って並べます。
本体側
ヤマハが指定する本体側のセッティングは以下の通りです。
ファンタム[+48V] スイッチ:オン(コンデンサーマイクを使用する場合)
チャンネル1[GAIN] ツマミ、レベルツマミ・フェーダー:適宜
[STREAMING OUT]:[INPUT MIX]
[MIX MINUS]:オフ
指示にある「適宜」のGAIN調整は、前の章で解説した通り「一瞬点灯する程度」に合わせる作業を指します。
サウンドチェック
ヤマハの手順では、ここでAG Controllerの「サウンドチェック」を使います。
AG Controllerアプリを起動し、画面下部にある「サウンドチェック」をクリックします。
ここでヤマハが念を押している注意文があります。
ヘッドホン[H]ツマミの操作は、配信される音量に影響しません。
つまり、モニター用ヘッドホンの音量と、配信側へ送られる配信音量は別のツマミです。自分の耳に大きく聞こえているかどうかで、配信側の音量を判断してはいけません。
OBS側
OBSの設定画面を開き、「音声」タブの「グローバル音声デバイス」で2箇所の項目を指定します。
「グローバル音声デバイス」にある「デスクトップ音声」の設定を「既定」または「無効」にします。
「既定」にするか「無効」にするかの分岐条件は、本体表面の[STREAMING OUT]スライドスイッチの設定位置で決まります。
本製品の[STREAMING OUT]スライドスイッチの設定を [DRY CH 1-2]または[INPUT MIX]にした場合は「既定」に、[LOOPBACK]にした場合は「無効」にします。
同様に「グローバル音声デバイス」にある「マイク音声」の設定をライン[Yamaha AG03MK2]か[Yamaha AG06MK2]にします。
ヤマハはOBS側の「デスクトップ音声」を無効にする理由までは解説していません。ただしハードウェアの仕様上、本体でLOOPBACKを選択している場合、パソコン側から入ってきたBGMやゲーム音はすでにAG03MK2からOBSへ届く音の中に入っている、という関係になります。
OBSの画面上で声が小さい、メーターが動かないといったソフト側の詳細な確認については、OBSで音が出ない・小さいときの確認に詳しくまとめています。
STREAMING OUTの3つの設定
配信や通話相手にどの音声を送り届けるのか、そのルーティングはいったいどこで決定されるのか?
答えはアプリの設定画面ではなく、本体中央に配置された物理パーツの[STREAMING OUT]スライドスイッチです。ヤマハの説明は明快です。
[STREAMING OUT]スライドスイッチ:スマートフォンやコンピューターへ送る音を選択します。
このスライドスイッチには3つの物理ポジションが用意されています。
INPUT MIX
雑談配信や音声チャット向けの設定です。
CH1のマイク入力など、AG03MK2の入力端子に入ってきた音声をまとめてミックスして送信するポジションです。AUX端子に外部機器をつないだ場合のBGMや効果音もこの位置で混ざります。前述のOBS向けヤマハ公式推奨設定も、この[INPUT MIX]が基本です。
LOOPBACK
雑談配信やゲーム配信向けの設定です。
INPUT MIXとの決定的な違いは、接続先のスマートフォンやパソコン内部で再生されたBGMやゲーム音までもミックスして、マイク音声と一緒に再び配信側へ送り返す点です。ゲームの実況音声とゲームの音をまとめて配信に乗せたいなら、このLOOPBACKを選択します。
ただし、DAW(音楽を録ったり編集したりするソフト)を同時に立ち上げて作業する場合について、ヤマハは明確な注意を書いています。
DAWソフトウェアを使用するときは、ハウリングを防ぐため、[DRY CH1-2] か[INPUT MIX]に設定してください。
DRY CH 1-2G
各チャンネルの入力を1つに混ぜ合わせず、CH1とCH2の音声を個別に送るためのポジションです。ヤマハは、DAWを使うときの設定としてこの[DRY CH1-2]か[INPUT MIX]を挙げています。そしてこのポジションには、ヤマハ公式ガイドに明記された注意点がひとつあります。
[MUTE]ボタンをオンにしても、スマートフォンやコンピューターに送られる音はミュートされません。
本体のMUTEボタンを押して消音したつもりで席を外しても、パソコンやスマホへはマイクの音がそのまま筒抜けで流れ続けます。この注意点は次の章でも詳しく取り上げます。
音が出ない・歪むときの確認項目
マイクを接続したのに音が出ない、あるいは音が歪んでしまうとき、どこから順番にチェックしていくべきか?
ヤマハ公式のトラブルシューティング項目には、確認すべき物理スイッチと設定箇所がそのままリストアップされています。上から順に公式のチェック項目を当てていきましょう。
音が出ない
ヤマハ公式が挙げる「音が出ない」原因の確認リストです。
[STREAMING OUT]スライドスイッチの設定は適切ですか?
[MIX MINUS]スイッチがオンになっていませんか?
インターネット配信ソフトウェアを使用する場合、ソフトウェア側での音量の調節はしましたか?
これらに加えて、[GAIN]ツマミ、CH1のレベルツマミやフェーダーが適切に調節されているかもヤマハのチェック項目に含まれます。さらにコンデンサーマイクを使用しているなら、[+48V]LEDが点灯しているかも真っ先に確認してください。
音が歪む・雑音が入る
音が割れて歪む、雑音が入る場合の確認項目です。
チャンネルの[PEAK]LEDが点灯していませんか?
赤色の[PEAK]LEDが光りっぱなしになっているなら、入力過大の合図です。[GAIN]ツマミを左に回して音量を下げるか、PADスイッチをオンにして入力を減衰させます。さらに、[STREAMING OUT]がLOOPBACKの状態でDAWソフトを使うとハウリングの原因になるとヤマハ公式も警告しています。
声をはっきりさせたい
配信中の声の輪郭をくっきり前に出したいときの手順です。
ボーカルやスピーチの声をはっきりさせたい:[COMP/EQ] ボタンをオン(黄色に点灯)にしてください。
ヤマハが書いている落とし穴3つ
公式チェック項目とは別に、ユーザーガイドの本文に書かれている「こうなると音が消える」仕様上の落とし穴を3つ拾っておきます。
- [DRY CH 1-2G]ではMUTEが効きません。 本体のMUTEボタンをオンにしても、スマートフォンやコンピューターに送られる音はミュートされずそのまま出力されます。
- ヘッドセットのマイク端子にプラグを挿すと、CH1のマイクが無音になります。 ヤマハの原文には「[HEADSET]マイク入力端子にマイクプラグが接続されると、チャンネル1(マイク/ライン入力端子)に接続された機器の音はミュートされます。」と明記されています。仕様表にも「CH1 入力とヘッドセットマイクは同時に使用不可」と書かれている排他仕様です。
- [MIX MINUS]をオンにすると、自分の声がヘッドホンから消えます。 スイッチをオンにすると、CH1やCH2に入力された音声がモニター出力およびヘッドホン出力から出なくなる設計だからです。ヘッドホンから自分の声が聞こえないときは、GAINを回す前にまずこの[MIX MINUS]スイッチがオンになっていないかを確認してください。
スマートフォンとの接続(iPhone / Android)
AG03MK2はパソコンだけでなく、スマートフォンを使った配信にも使えるのか?
iPhone・iPadとAndroid端末とでは、つなぎ方がまったく違います。見落としがちな仕様の違いをヤマハの原文通りに並べます。
iPhone / iPad
iOS機器と接続する場合、まず押さえるべきは電源の確保です。
iPhone/iPadとの接続には外部からの電力供給が必要です。
本体への給電用として「USB電源アダプターまたはUSBモバイルバッテリー(5V 1A以上)」を本体のUSB-C電源入力に接続します。さらにLightningコネクタ搭載機種と接続する場合は、ヤマハ公式が指定する「Apple社製Lightning-USB3カメラアダプタ(Lightningコネクター対応のiPhone/iPadの場合)」を用意してつなぎます。
接続が完了すると、本製品が自動的にiPhone/iPadで認識されます。iPhone/iPadの設定は必要ありません。
配線を正しく済ませれば端末側で設定を行う必要はなく、そのまま認識されます。
Android
ここで注意が必要なのがAndroid端末です。AndroidではUSBケーブル経由での音声やり取りに対応していません。ヤマハの原文でもこう言い切られています。
USBケーブルを使ったオーディオ入出力はできません。
つなぐのはアナログの4極ミニケーブルです。
3.5 mm 4極ステレオミニケーブルで、本製品のスマートフォン[P]入出力端子とAndroid端末のヘッドセット用端子を接続します。
USB C端子で音声の入出力をするAndroid端末の場合は、USB C-3.5 mm 4極イヤホン端子変換アダプタケーブルをご用意ください。
さらに仕様上の注意点として、ヤマハは次の事実を記載しています。
Android端末に送られる音声はモノラルになります。
Android端末へ送られる音声信号はモノラルになります。この仕様はケーブルを準備する前にあらかじめ頭に入れておいてください。
用途別の選び方
ここからは、まだAG03MK2を買っていない人のための章です。あなたはどの型に当てはまりますか?
| 型 | 選ぶもの | 理由 | Amazon価格(2026年9月28日) |
|---|---|---|---|
| マイク1本で配信する | AG03MK2(ホワイト) | +48VのXLR入力がCH1にある。LOOPBACK・COMP/EQ・MUTEが本体にある | 25,300円 |
| マイク2本で、ふたりで配信する | AG06MK2(ブラック) | +48VのXLR入力が2つある | 23,798円 |
| コンデンサーマイクを足す | AT2020(XLR) | 48Vが要るのでCH1の+48Vをオンにして使う | 13,200円 |
| SM7B系を使いたい | SM7dB | +48Vで内蔵プリアンプが動く。+48VはCH1から出せる | 80,000円 |
※価格は変動します。AG03MK2(ホワイト)は、価格.com(12店舗)の最低価格が24,500円でした(2026年9月28日)。
マイク1本で配信する人
こんな人に向いています。XLRマイク1本を使って、雑談配信やゲーム配信をしたい人です。
言い切ります。マイク1本ならAG03MK2で決まりです。
理由は、配信に必要な操作系が本体の表に全部そろっているからです。コンデンサーマイクを鳴らす+48VのXLR入力がCH1に1つ、BGMを混ぜるLOOPBACKを選ぶスライドスイッチ、ワンタッチのCOMP/EQボタン、とっさに音を消せるMUTEボタン。しかもCH1には「60 mmフェーダー(CH1)」まで付いていて、声の大きさを指先で直感的に動かせます。質量は0.8kgです。
そもそもミキサーやオーディオインターフェースが自分に要るのか、から迷っているなら配信にオーディオインターフェースは必要?を先に読んでください。
ゲストとふたりで配信する人
こんな人に向いています。ゲストを呼んで、XLRマイク2本でふたり同時に話したい人です。
マイク2本ならAG06MK2です。
理由は、+48Vファンタム電源を供給できるXLR入力の数そのものです。AG03MK2は1つですが、AG06MK2には2つあります。ヤマハのユーザーガイドには、AG06MK2の[+48V CH1-2MIC]スイッチについて「チャンネル1とチャンネル2のマイク/ライン入力端子に接続されたXLRプラグにDC+48V のファンタム電源を供給」とあります。Amazonの商品説明にも「2本のコンデンサーマイクを同時使用可能」と書かれています。しかも2026年9月28日のAmazonでは、AG06MK2(ブラック)23,798円のほうが、AG03MK2(ホワイト)25,300円より安く出ていました(色が違うので、同じ色どうしの比較ではありません)。
コンデンサーマイクを足す人
こんな人に向いています。AG03MK2に、最初の本格的なXLRマイクをつなぎたい人です。
コンデンサーを足すならAT2020(XLR)です。
理由は、AG03MK2のCH1とそのまま組み合わせられる作りだからです。AT2020はコンデンサー型の単一指向性で、3ピンのXLR端子、そして48Vのファンタム電源が要ります。つまりCH1に挿して+48Vをオンにする、これだけで動きます。オーディオテクニカ自身も、自社の記事で「感度が高く多少頭が動いても音量の変化が少ないコンデンサーマイクのAT2020」と書いています。
注意点はひとつです。+48Vを入れ忘れると音が出ません。 それから、AT2020(XLR)はUSBでパソコンに直接はつながりません。AG03MK2のような機材を通して使うマイクです。
配信マイク全体から選び直したいなら、配信用マイクのおすすめにまとめています。
SM7B系のマイクを使いたい人
こんな人に向いています。憧れのSM7Bの系統のマイクを、AG03MK2で使いたい人です。
選ぶならSM7dBです。
理由は、SM7dBはプリアンプ(マイクの小さな音を持ち上げる回路)を内蔵していて、それを+48Vで動かすマイクだからです。その+48Vは、AG03MK2のCH1から出せます。
ただし注意点として、ヤマハはAG03MK2の最大ゲイン数値をdBで公表していません。製品ページにも、ユーザーガイドの入出力仕様にも載っていません。そのため、プリアンプのないSM7Bを鳴らすゲインの評価については、ヤマハ公式のデータが公開されていない以上、この記事では断定を避けます。SM7Bに要るゲインの話はSM7Bにクラウドリフターは必要?で扱っています。
よくある質問
ミニプラグのヘッドホンやイヤホンは挿せますか?
挿せます。太い標準プラグへの変換アダプターは要りません。ヤマハの原文です。
ステレオミニプラグのヘッドホンやイヤホンを接続するときは、[HEADSET] ヘッドホン[H]出力端子を使うこともできます。
ただし、ヘッドセットのマイクのプラグまで挿すとCH1の音がミュートされます。XLRマイクをCH1で使っているなら、ヘッドホン側のプラグだけを挿してください。
AG03MK2の最大ゲインは何dBですか?
ヤマハは公表していません。製品ページにも、ユーザーガイドの入出力仕様にも書かれていません。Amazonの商品説明に載っている数字は販売ページのもので、ヤマハの仕様ではありません。SM7Bをつなぎたい人はSM7Bにクラウドリフターは必要?を読んでください。
初代AG03の「AG DSPController」は使えますか?
使えません。ヤマハの原文です。
初代AG03/AG06専用の「AG DSPController」は、後継モデルAG03MK2 / AG06MK2 / AG01 では使用できません。
AG03MK2で使うのはAG Controllerです。ヤマハは「AG Controllerを使うことで、USB接続したWindows / Mac / iOS から、AG03MK2 / AG06MK2 / AG03 / AG06 / AG01に搭載されたDSP機能を制御できます。」と書いています。
COMP/EQはオンにしたほうがいいですか?
まずは初期設定のまま使って、声をはっきりさせたいときにオンにします。ヤマハは[COMP/EQ]ボタンについて「初期設定は、配信に最適化してあります。低域の不要なノイズや入力レベルのバラツキを抑えます。」と書いています。トラブルシューティングでも、声をはっきりさせたいときは[COMP/EQ]ボタンをオン(黄色に点灯)にする、という案内です。
まとめ
最後に、AG03MK2が届いた日に確認する要点をもう一度並べます。
- Windowsはドライバーを入れてからつなぎます。Macはそのままつなぎます(ヤマハ公式:「Macにはドライバーは不要です」)。
- OBSはヤマハの設定どおりにします。[STREAMING OUT]は[INPUT MIX]、[MIX MINUS]はオフ、「マイク音声」は[Yamaha AG03MK2]です。
- ゲームの音を乗せたいときは、本体の[STREAMING OUT]スライドスイッチをLOOPBACKにして、OBSの「デスクトップ音声」を「無効」にします。
- GAINは、いちばん大きな声で[PEAK]LEDが一瞬点灯する程度に合わせます。
音が出ないトラブルに直面したとき、疑うのはあなたの腕ではなく、スイッチとツマミの位置です。上の4つと、ヤマハが書いている落とし穴3つが、最初に見る場所のリストです。
- マイク選びから見直すなら:配信用マイクのおすすめ
- ミキサーやオーディオインターフェースが要るかどうか:配信にオーディオインターフェースは必要?
- OBSの中で音が出ない・小さいとき:OBSで音が出ない・小さいときの確認
- 一次ソース:ヤマハ AG03MK2 AG06MK2 ユーザーガイド



